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Grand Theft Auto 4

機種 Play Station3,XBOX360
発売元 CAPCOM
発売日 2008/10/30
ジャンル ACT
価格 8390円
備考  

◆ ストーリー ◆

説明すると長くなるのでこちらを参照。

 

プラットフォームを次世代機に移したことで、すっごく進化したことがわかるんです。

とてつもないリアル志向になったこともわかるんです。

街は綺麗だし一般人は凄まじく多いし動きはリアルになったしアクション要素も増えましたよ。

物理演算がしっかりと成されていることもわかる。車の挙動なんて素晴らしいですよ。

とにかく、マシンパワーを存分すぎるほどに生かし、とてつもなく凄まじい事をやってのけている。
と言うのは素人目にもハッキリとわかるんですよ。









ただ。それら全てをひっくるめて、『面白いか?』と聞かれたら間違いなくNOだと答えます。


もう何度も何度も何度も思った事なのですが、リアル=面白いではないんですよねぇ。


ただただ広く、何も無いフィールド。
ただただリアルな『だけ』の人々、挙動。
ゲームとしてのギミック的な面白さを減らしてまでリアルを追求する事に何の意味があるんでしょうか。



私がPS2で初めてプレイしたGTA3。
今考えるとやけにその辺のバランスが神がかっていた気がします。

そりゃあ、まだまだPS2時代ですからやや狭いフィールドではあるものの、
ドライブがてらに探索すれば必ず怪しい場所には隠しアイテムなり武器なりが転がっていました。

フィールドが狭い分=目的地が遠く無い分、敵&警察の攻撃も苛烈で、
それこそ本来の意味での『ゲーム的密度』にあふれていたような気がします。


つーか改めてダンボールに突っ込んでた
PS2のGTA3やりましたが
明らかに面白いです。
GTA4よりも。


敵の銃撃から逃げるのもキビキビと行えるし、何より操作が簡単だし、
車を奪う際にモタモタすることもありません。
フィールドの狭さと殺害方法の自由っぷりも程よくバカゲー臭くていいですね。


「敵集団に壊れかけの車突っ込ませて車の爆破に巻き込んで殺す」とか。



GTA4がイヤミな優等生ならGTA3は愛すべきバカ。とでも言うんでしょうか。


バカテンションのバカな殺し方でバカなミッションをこなす。
ヤケにテンションが高まってくるのはこのバカさ加減、
荒削りっぽさが日本にはなかったものだからだったんだと思います。





・・・・・・・・・・・。


・・・・いま書いていて気づきましたけど、


俺GTAのバカっぽさが好きだったんだな・・・・。


どこまでも垢抜けないイロモノ臭さっていうかさ。
アメリカというド田舎から日本へ来たようなイモ臭さが大好きだったんじゃないかなぁ。

軍隊のライフルを喰らえば1,5秒で死ぬバランス。
爆発物なら何であろうが一撃必殺なおかしさ。
警察のムチャクチャすぎるアタック性能と密集能力。
ちょっとマップを回ればすぐに集まる隠しアイテム。それによって速攻使えるようになる武器の数々。
『対象を殺せ!』という詳細不明も甚だしいミッションにとりあえず殺して逃げ切れりゃOKなノリ。
向かってくるやつは全部轢くっていう車最高なノリ。
物理演算がアレ過ぎてすぐにコロコロ漫画のミニ四駆が如く吹っ飛ぶ車。

そういったリアルとは程遠い、洋ゲーだなぁと思えるムチャクチャさ加減が、
また私を燃え上がらせてくれていたんだと思います。



皮肉なものです。
リアルを追い求めた結果切り捨ててしまったものが一番大事なものだったなんて。


ゲームにおける『自由』とか『リアル』って何なんだろうと改めて考えます。


思うに、『目的』ありきの『自由』『リアル』なんじゃないかなぁ・・・・なんて。


こーんなフィールド用意しました!さあ見てください!と言われても、そこにゲーム的な目標は存在しません。

リアルに再現された都市。リアルに歩き回る人々。だから何?
そういうものを目的も無く見たいのであれば休日の吉祥寺に行けばいいんですよ。


そこに『ゲーム的な目標』という大きな大前提があってこそ、
綺麗な景色、リアルな情景というものは生きてくるんじゃないかなぁと思います。

『アイテムを探しに来て、ふと山の上から麓を眺めてみるととても綺麗だった』
『武器探しに来て入った遺跡は神秘的でおどろおどろしく、とてつもなく不気味だった』
『地図がまた記入されていないところをひたすら歩いたら、綺麗な滝がありその裏には未踏の洞窟があった』
『薄暗く、そこらかしこに死体と骨が転がる最奥地に目的とするヴァンパイアが住んでいる』


オブリビオンはこういうところが非常にしっかりしていたと思います。
どんな行動も無駄にさせない。
あくまでゲーム的な喜びに寄り添うようにグラフィック、情景の美しさがあったんだと思います。

だから私は本気で感動しました。

本気で探索して、ゾンビに本気でビビりました。強すぎる遺跡のガーディアンに本気で対策を考えました。

結局『美しいグラフィック』『広くリアルなフィールド』は添え物なんですよ。
それがいかにゲームとして機能することが大事なのか。
表現的なものよりもまず『ゲーム』としてどうなのか。それを考える事が重要なんだと思いました。



要するに。

『とてつもなく美しい既知のゲーム』よりも、
『グラフィックとか大したことないけど凄く新しいことしてる』ゲームの方が楽しいって事なんでしょうね。
任天堂大正解ですね。でもリモコンは絶対認めないんだからねっ!

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