MOTHER 3
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◆ 紹介みたいな ◆ 奇妙で、おもしろい。そして、せつない。あのMOTHERが12年振りに復活。 今回はノーウェア島のタツマイリ村に住むひとつの家庭を中心に物語がつむがれていきます。 今回の物語が喜劇なのか悲劇なのか、全ては謎のまま始まります・・・。
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長かった。発売されるまでが長かった・・・。 思えば、MOTHERシリーズに初めて見たのは小学一年くらいのときでした。 そのときは親戚が『MOTHER』をプレイしていたのですが、オープニングの電気スタンドが襲い掛かってくるあのシーンを見てから、電気スタンドが軽くトラウマでした。 MOTHERシリーズに初めて触れたのは小学4年のときでした。 兄ちゃんが『MOTHER 2』を買ったのをついでに遊びましたが、当時はそんなにはハマりはしませんでしたが、中学生になったあたりから何故か何度もやりまくってました。 あれから12年・・・。本当に長かったよ。 ゲームの続編が一つ出るだけで、これほどの期間を待たされるのも異例でした。 子どもだった人はもう大人になっているし、大人だった人はすでに家庭を持った人だっている。 『MOTHER 3』の新作情報が出てくるたびに、まだかまだかと待ち望み続け、開発中止になったあとでも『MOTHER 3』発売を望む人は絶えませんでした。 そんな中、1999年の『大乱闘!スマッシュブラザーズ』で隠しキャラとしてネスが参戦。 その反則的な強さは異常でしたが、それによってMOTHER続編希望者が増えたに違いありません。 それが功を奏したのか、2003年に『MOTHER 1+2』の発売と『MOTHER 3』の開発開始が報じられました。 それからまた3年待たされるんですが、9年待ったせいか開発が続行されているからか、ファンにとってはもう待たされるのは慣れたんでしょう。 『MOTHER 3』を無事に発売されればそれだけでもいいんじゃないか、と。 まあ、発売されればそれでいいや、と思うファンはいるとは思いますが、個人的にはある程度完成度の高いものを期待していました。 だって、『MOTHER 1+2』のあまりのヘタレ移植っぷりにはヒヤヒヤしましたからね。 『MOTHER 1』では味方と敵の攻撃音が逆だったりノミとシラミがなくなってたり、『MOTHER 2』ではほとんどのBGMがヘンだったりと、オリジナルの良さが半分近く失われていたので、『MOTHER 3』もひょっとしたら・・・、と思いましたので。 ですが、実物を遊んでみて完全に杞憂でした。 完成度はかなり高く、非常に面白かったからです。 さて、かなり前置きが長くなってしまいましたが、あんまり書くとネタバレになってしまうのであんまり書けないのが現状。 それだけ、ストーリー性、メッセージ性が大変に良くできたものなのです。 なので、ここはゲームシステムについてほんの少し追究してみようと思います。 ゲームシステムの殆どは『MOTHER 2』のもので、『MOTHER 2』をよく遊んだ人にとってはすんなり馴染めるし、そうでない人もかなり簡略化されたシステムにわりと早く馴染めると思います。 もちろん、『MOTHER 3』には前シリーズにない特徴あるシステムがあります。 戦闘ではサウンドバトルというものがあります。 これは出遭った敵に応じて専用の戦闘BGMのリズムに合わせてボタンを入れていくと連続攻撃ができるというもの。 慣れてくると戦闘が非常に楽しくなってきます。 セーブ方法も、今までとは少し異なっています。 今回は既に主人公の父親が登場しているので、例の電話でセーブというわけにはいきません。 ファンの間では、携帯機なんだからどこでもセーブできるように携帯電話でセーブ! と想像を膨らましていたに違いありませんが、実際はいたるところに点在するカエルに話しかけてセーブ。 何でカエルなんだろう、と最初は疑問に思いましたが、そのカエルの多彩なパフォーマンスに最初に感じた疑問がどうでも良くなってきます。 結局、何でカエルなのかは不明のままですが。 もう一つ、父親が登場していることで不都合が起こるものがあります。 今までは戦闘をこなすと、父親がその功績を称えてお小遣いをくれます。 少し戦闘しただけでウン十ドルも貰えるなんて実は裕福な家庭じゃん、と当時は思ってましたが、バット一本で300ドル近く、傷薬一つで200ドル近く取られる物価の高さから考えたら妥当だったんだな、と思います。 んで、『MOTHER 3』ではDP(ドラゴンパワー)を消費して買い物をします。 これも戦闘をこなすことでたまっていき、カエルで引き落とします。またカエルか。 あと、なんで通貨(?)がDPなのかは、物語の終盤でなんとなく分かってくると思います(明らかにはされない)。 中には、これ本当にMOTHERシリーズか? と疑ってしまうものもあります。 ストーリーも今までとは違った雰囲気ですし、お約束になりかけた無口な赤キャップ+PSIが使える女の子+理系メガネ+なんかすごいのの4人メンバーでもありません。 なかでも、戦闘バランスは前シリーズと異なり、かなりシビアになってます。 必要レベル以上でも、完全武装でも、負ける時は負けます。 この辺は戦闘に慣れているかどうかの問題が関わっているかもしれませんが、これはいくらなんでもシビアすぎ。 もう少しヌルめでも良かったんじゃないかと思いますが、ストーリー的にはこのくらいの難度の方があっているのかもしれません。 どうしても勝てない人は、アシスト系を駆使してなんとか乗り切ってください。 効果のある敵と効果がない敵には異なるメッセージが出るので、それを見逃さなければ勝てるはずです。 あと近年のRPGと違い、ある地点を越えると今まで訪れた町や施設などへは戻れません。 この手のRPGは、ゲームというよりはストーリーに重点を置いている証拠ですが、『MOTHER 3』もそれに沿ってます。 この辺は賛否両論でしょうが、やっぱり個人的には少しいただけないかな、と思います。 まあ、ストーリー性、メッセージ性の高い『MOTHER 3』だからアリと認めちゃいますけどね。 『MOTHER 3』の発売後、糸井重里氏は続編を出さないといってます。 個人的にもMOTHERシリーズは好きですし、なによりこういう温かみのあるゲームは数が少ないので、いつになってもいいですから是非とも続編を出してもらいたいです。 たとえ出ないといわれても、ファンはそれでも待ち続けますから。 |