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キミキス

機種 PlayStation2
発売元 エンターブレイン
発売日 2006/5/25
ジャンル 恋愛シミュレーション
価格 7140円[税込]
備考 プレイヤー人数:1人
セーブデータ容量:240KB
プロデューサー:杉山イチロウ
キャラクターデザイン:高山箕犀
音楽:岩垂徳行
12歳以上対象
個人的には18歳以上推奨
最低でも一回はキスする
プレイ時間 40時間くらい

◆ 紹介みたいな ◆

 キス・・・でしか伝わらない想い・・・

 あなたは、女の子がそっと目を閉じたらどうしますか?
 優しく・・・キスしますか?

 校舎で・・・、校庭で・・・、プールで・・・。
 ほっぺたに・・・、おでこに・・・、唇に・・・。

 あふれる想いがあなたに伝わります。

 (以上、パッケージより抜粋)

 

 ついにギャルゲまでレビューをしてしまいました。
 いいじゃん、別に。素直に面白いと思ったんだから。


 まず、『キミキス』を語る上で忘れてはならないのが、
『トゥルー・ラブストーリー』(以下、『TLS』)。
 何故かというと、『キミキス』はこの『TLS』の流れを組んでいるからです。

 『TLS1』発売当時、『ときめきメモリアル』のヒットを皮切りに様々なギャルゲーが発売されてきました。
 その殆どは、なんらかのパラメータアップを図り、女の子に気に入られるような選択肢を選んでいく、わるくいえば女の子に媚びて自分を変えていくゲームが主流でした。
 また、登場人物もそのキャラクタを際立たせるため、わりと無茶な設定が多くありました。

 しかし、『TLS1』だけは少しだけ特色が違いました。
 どこにでもいそうな女の子(中には「そんな奴、おれへんやろぉ」と思う女の子もいるが)と親密になって、最終的に告白をすること。
 ここまでだったら普通のゲームで終わりそうなところですが、単純に会話を楽しむところが当時としては珍しかったのです。

 学校で女の子に出会って話をしたり、一緒に下校して会話を盛り上げていく。
 そんな当たり前のような日常をただただ繰り返し行うのです。

 これのどこがいいのかというと、会話をすればするほど、出会えば出会うほど、徐々に親密になっていくその過程が楽しいのです。


 また、難しいパラメータなどは一切排除されており、明らかにされているパラメータはたったの2つしかありません。(実際は裏パラメータとして幾らかある)
 そのパラメータというのは、「なかよし」と「あこがれ」の2つです。

 どちらも文字通りの意味を表しており、「なかよし」と「あこがれ」が最大値に達すると告白できるようになります。
 こちらは女の子に出会ったり会話の感触次第で変動していきます。
 この「なかよし」と「あこがれ」の位置によって、親密になるチャンスのイベントが発生したりします。

 まあ、別にこれらを確認しなくても、毎日出会っていればその変化に気づくはずですが。


 『TLS』は一回辺りのプレイ時間が2〜4時間と短めで、基本的に繰り返しプレイするのが前提です。
 1回のプレイでは見られなかった女の子の素顔が見れたり、相当厳しい条件下でしか発生しないイベントだってあります。

 なにより、かなりの低確率でしか発生しないレアなイベントがあるのも『TLS』ならでは。
 ヘタすれば、『ウィザードリィ』で「MURAMASA BLADE!」といったレアアイテムを手に入れるくらいの確率だったりもするので、全イベントを見るのも難しかったりもします。





 さて、『キミキス』もちゃんと『TLS』シリーズにほぼ則っています。
 どこにでもいそうな女の子(やっぱり「そんな奴、おれへんやろぉ」と思う女の子もいるが)と親密になって、最終的は告白すること。
 やっぱり同じです。


 ただ、『キミキス』では会話を重点に置かれています。
 何故なら、マッチング会話と称したシステムが前面に押されてますからね。

 マッチング会話とは、予め編集しておいた話題袋から女の子が好きそうな話題を振れば好感触、そうでない話題はそれ相応の反応が返ってくるというもの。
 まあ、普通の会話と変わりませんが、この話題袋の編集がこのゲームを面白くさせています。


 話題袋には学校生活の世間話や勉強の成績といったありふれたものや、娯楽の音楽や食べ物の手作りなど趣味や好み、恋愛のプライベートや行動の見つめるなど少し突っ込んだものと、様々。
 そんな膨大な話題を女の子の好きそうな話題を16個選択するのです。

 この話題袋の編集を突き詰めると、おそらく一晩中考えられるんじゃないかっていうくらい深いものです。
 まあ普通は適当に話題袋の編集して、話題を振ったときの反応を反映して再度編集しなおすものですが。





 また、『キミキス』はキスをテーマにしているだけあって、一回のプレイでキスしないことはないと思います。それくらいキスの頻度は高いのです。
 まあ、女の子や攻略の仕方によっては一回しかしてくれないときもありますが。

 始めのうちは人気のないところでキスしたりするんですが、親密になっていくと羞恥心がなくなったのか人前でキスしたりしちゃいます。
 更に、制服で体操服でスクール水着で・・・!

 中には、こんだけ過激なことをしておいてCEROレーティングが12歳以上対象で留まっているのはおかしいんじゃないのか、っていうイベントもあります。
 世間の標準がおかしいんでしょうか、それとも私が過敏なだけでしょうか。




 なんか珍しく悪い点が見当たりません。ギャルゲなのに。
 メッセージスキップもあるし、攻略対象キャラもわりと豊富だし、シナリオにも意外性があったりするし・・・。ギャルゲなのに。

 まあ、あんまり認められなさそうだけども、二次元絵に全く興味ない人以外は一回くらい遊んでみてもー・・・。
 いや、うん、やっぱり認められないだろうから薦めるのは止しとく。

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